ねとらぼ
8/19(火) 8:47
YouTubeチャンネル「団地の朝」(@danchinoasa)で、神奈川県横浜市にある築56年の団地での暮らしやインテリアの工夫を発信しているShihoさん。 【画像】観葉植物を中心としたShihoさんのお部屋(写真13枚) 2人のお子さんが独立した今は、現在のパートナーと暮らしながら、観葉植物や雑貨を組み合わせた、隠れ家カフェのような空間づくりを楽しんでいます。 お部屋づくりのこだわりや、自分好みの雑貨を集めた空間作りのコツについて、Shihoさんに聞きました。
以前はできるだけ物を置かないようにしていた
手作りの棚や観葉植物、タイルなどを組み合わせ、自分らしい空間づくりを楽しむShihoさん。10年前にこの部屋へ入居した当初は、「何もない部屋でシンプルに暮らしていた」と振り返ります。 「当時はできるだけ物を置かないようにしていました。そのあと子どもたちが独立し、私も長年勤めた短大のピアノ講師を退職。時間に余裕ができた頃、雑貨の仕事をしているパートナーのセンスに触れるうちに、自然とインテリアに興味を持つようになったんです」
観葉植物を中心としたレイアウト
今では、観葉植物を中心に考えたレイアウトがいちばんのこだわりです。 「水や風を欲しがる植物は必ず窓際に、光を好む子は日当たりの良い場所に置くなど、まず植物の配置から決めていきます。そうして2年ほどかけて、少しずつ植物が増えてきました」 リビング中央には、“部屋の真ん中にくつろげる場所が欲しかった”と、2人掛けのソファを配置。虎の模様が織り込まれたクロスが目を引きます。 「昔のロッジで見かけたような虎の敷物をイメージして、Amazonで見つけました。本物の虎の毛皮を敷きたかったのですが……(笑)」
“すのこ”を再利用したウォールシェルフ
最近手作りしたというウォールシェルフには、お気に入りの書籍や雑貨が並びます。 「処分したセミダブルベッドのすのこ部分を再利用したんです。といっても、壁の長押(なげし)に釘を打って引っかけ、一部をネジで固定しただけ。上下のすのこはS字フックで連結しているだけなんです」 棚に並ぶ“豆本”は、YouTubeの視聴者から届いた贈り物。 「チャンネルで好きな詩のことを書いたら、それを豆本にして送ってくださったんです。他にも素敵な豆本をたくさんいただいたので、ピアノの上にも飾っています。視聴者さんとのつながりは本当に大切にしています」
タイルは飾ってもよし、使ってもよし
シェルフには、色や模様が異なるさまざまなタイルもディスプレイされています。 「パートナーが仕事でタイルを扱っているので、一緒に買い付けに行くこともあります。飾るだけでなく、コースターや鍋敷き、玄関のアクセントとしても活躍してくれるんですよ」 リビングの隣には収納を挟んで居室があり、一部の収納を取り払って通路に改装。壁には園芸用のプランターカバーをフックで掛け、本や楽譜を入れて飾っています。 「この団地は、壁を取り払ったり釘を打ったり自由にできるのがいいところですね」
インテリア・雑貨は譲り受けたものが多い
南向きのベランダがあり、昼間は照明いらずの明るさ。間接照明がいくつも置かれているのは、「ひとつだけだと寂しいからかな」とShihoさん。 「ゴールドの照明は、本来は門柱用のものを彼が取り付けてくれました。部屋の中央のものは裸電球に布をかぶせただけ。ひとつの照明で部屋全体を照らすより、いくつか灯りを散らすほうが好きなんだと思います」 壁にある照明のスイッチには、なんと息子さんが生まれたときの“へその緒”がスイッチ紐として取り付けられています。 「一般的には一部分だけ残すと思うのですが、助産師さんが全部とっておいてくれたんです。すごく丈夫なので電気をつけるのに活用しています(笑)」 部屋には、パートナーが扱う雑貨から選んだ巣箱や、友人から譲り受けた天使の飾りも。 「私が神様や像に興味があるのを知っている友人が、インドや日本の神様、西洋の天使まで、いろいろ持ってきてくれるんです」
色彩豊かなインテリアでも調和がとれている理由
リビングとキッチンに置かれた数字の書かれた椅子は、魚を入れるトロ箱を使って作られたもの。 「近くにある卸売市場で使われていたのだそうです。市場の中の喫茶店で使うために作ったと聞きました。知り合いの寿司屋の大将が手に入れたその椅子をもう使わないと聞き、私がもらってきました」 雑貨や家具、クロス類など色彩豊かなインテリアでも、部屋全体で調和が取れている理由についてShihoさんはこう話します。 「同じ色のものが部屋に3つあると、まとまって見えるらしいんです。例えば、リビングの扇風機と、ダイニングの棚と、観葉植物の鉢の色がミントグリーンだったり。そこまで厳密に意識しているわけではないけど、なんとなく同色を入れていますね」
1つ新しいものを入れたら、1つ手放す
また、照明や雑貨など、物が多くても散らかって見えない理由について、Shihoさんはこう話します。 「私の好きなものを置いているので、何となくまとまっているのかな。比較的ヴィンテージの物が多いので、それが味を出して落ち着いた雰囲気になっているのかもしれません。部屋の中で新しい物といえば、先日『ミロ展』で購入したマグカップくらい。タイプライターのような書体で”Joan Miro”と書かれているのが素敵だなと思って購入しました。 1つ新しい物を家に入れたら、1つ無くすことを心がけています。不要になったものは譲ったり、できるだけ再利用するようにしていますね」 <取材・文/都田ミツコ 撮影/市村円香> 【都田ミツコ】 ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。